整形外科と災害外科
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各種低侵襲TLIF法と従来法との比較
小橋 芳浩園田 康男石谷 栄一原田 洋諸岡 孝明増田 祥男諸岡 正明
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2010 年 59 巻 3 号 p. 446-449

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抄録

近年腰椎変性疾患に対する低侵襲経椎間孔的椎体間固定術(TLIF)普及し,安定した術後成績が得られている.低侵襲TLIF法にもさまざまな方法があり,当院で行っている低侵襲TLIF法を4群に分け,従来法と比較検討した.検討項目は手術時間,術中出血量,術後CK値,CRP値である.低侵襲法と従来法で,手術時間に有意差はなかった,術中出血量は,Tube retractorを使用する低侵襲法において有意に少なかった.術後CK,値,CRP値は低侵襲法が有意に低かった.術後CK値は低侵襲法のなかでも,筋肉内操作の少ない群がより低値を示していた.これらの低侵襲TLIF法をおこなっても,依然術後遺残腰痛は残存しており,多裂筋などのdenervation対策など筋組織障害へのより低侵襲化が必要ではないかと思われた.

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© 2010 西日本整形・災害外科学会
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