59 巻 (2010) 3 号 p. 541-544
外傷後に発生した足背部の深い皮膚欠損創に対して,創傷被覆材を用いた湿潤閉鎖療法を行い,比較的短期間で治癒した2症例を経験したので報告する.(症例1)50才,男性.未治療の糖尿病を合併.足背部を打撲し数日後に感染症状が出現.切開排膿・デブリドマン後,7×6 cmの深い皮膚欠損創が残存.ハイドロファイバーを用いて湿潤閉鎖療法を行い,12週で治癒した.(症例2)66才,女性.DM,RA,下肢DVTの治療中.足背部の軽微な外傷後,巨大な皮下血腫を発症.血腫除去後,6×5 cmの深い皮膚欠損創が残存.穴あきポリウレタンフィルム法を行い,12週で治癒した.(考察)湿潤閉鎖療法を行う際に,過剰な滲出液のコントロールが困難な症例に遭遇する.これを解決する一手段として,穴あきポリウレタンフィルム法を紹介した.