整形外科と災害外科
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修復不能な広範囲腱板断裂に対して広背筋移行術を施行し長期経過した2症例
倉 明彦柴田 陽三伊崎 輝昌藤沢 基之篠田 毅熊野 貴史寺谷 威小島 安弘内藤 正俊
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2010 年 59 巻 4 号 p. 704-707

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抄録

広範囲腱板断裂の2症例に広背筋移行術を施行し長期経過を知ることができたので報告する.症例1 60歳男性 建築業 重量物を持ち上げようとして右肩に軋音.疼痛と挙上困難出現.挙上50°,外旋-20°,内旋Th 8,JOA score 40点.広背筋移行術施行.7週間の外転固定.術後9年の現在,挙上140°,外旋20°,内旋Th 9,JOA scoreは72点である.症例2 50歳男性 左官 6年前に右肩広範囲腱板断裂に対して腱移植,棘上筋前進法施行.術後6年で疼痛挙上困難が再発.再断裂を生じる.挙上55°,外旋30°,内旋L1,JOA score 55点.広背筋移行術施行し5週間の外転固定.術後9年,関節症性変化の進行を認めるも挙上140°,外旋50°,内旋L1,JOA scoreは81.5点である.本術式は侵襲が大きいが,一次修復不可能な広範囲腱板断裂で肩挙上能力の回復を希望する者に対しては試みてしかるべき手術と考える.

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© 2010 西日本整形・災害外科学会
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