整形外科と災害外科
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反復性股関節脱臼を来した臼蓋形成不全を有するDown症候群の一例
村上 智俊田中 浩徳重 厚典田口 敏彦今釜 崇
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2010 年 59 巻 4 号 p. 784-787

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抄録

今回,反復性に股関節脱臼を来した臼蓋形成不全を有するDown症候群の1例を経験したので報告する.12歳,女性.生下時よりDown症候群を指摘され,鎖肛で1歳6カ月までに計3回の手術を受けた.その間,開排制限は指摘されず,先股脱があったかは不明であった.2歳で座位可能となるも歩行できなかったが,保存的に経過観察をされていた.6歳時に処女歩行.H21年4月に初回左股関節脱臼を起こしたが,無麻酔下に徒手整復可能であった.その後,頻回な脱臼を認めるようになったため外転装具着用したが,脱臼を繰り返したため,同年6月当科紹介受診,左寛骨臼回転骨切り術と関節包の縫縮術を行った.
Down症候群に伴う股関節脱臼については諸家の報告がある.臼蓋形成不全に加え関節弛緩性と関与している.今回,左股関節の手術を行ったが,今後も健側を含め厳重に経過を見ていく必要があると考えられる.

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© 2010 西日本整形・災害外科学会
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