2011 年 60 巻 1 号 p. 130-134
【はじめに】外反扁平足は小児期によくみられる足部疾患であり,手術法の一つとして踵骨延長術がある.今回われわれは両外反扁平足患者に対し踵骨延長術を行い,その前後で歩行分析評価を行った.【対象・方法】9歳女児.両外反扁平足の診断で,当センターにて保存的加療を行っていた1例.アニマ社製三次元動作分析システムMA2000,フォースプレートMG1090を用いて評価し,術前・術後での分析結果を成人正常データと比較検討した.【結果・考察】時間距離因子と運動学的・運動力学的要素の改善をみとめた.足部アライメントの改善が膝過伸展の誘因となった.膝過伸展について今後注意深い経過観察を要する.