整形外科と災害外科
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吸収性骨接合材料を用いて治療した小児上腕骨小頭骨折の1例
黒木 綾子野口 雅夫辻 正二銅川 博文黒木 一央
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2011 年 60 巻 4 号 p. 634-636

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抄録

上腕骨小頭骨折は上腕小頭の前方関節面のみを含むものであり,肘関節周辺骨折の約1%と稀な骨折である.今回我々は上腕骨小頭骨折に対し,吸収性骨片接合材料(吸収ピン)を用いた内固定を行い良好な成績を得たので報告する.症例は14歳,男性.テニス中にバックしていて後ろ向きに転倒し受傷,同日左肘の疼痛と腫脹を主訴に当院受診した.単純X線及びCTにて骨折の一部が滑車に及ぶ上腕骨小頭骨折を認めた.受傷後2日目に骨接合術を施行.骨片の大きさから,吸収ピンを用い関節軟骨面から固定する方法を選択し,骨折線に直交するよう前方から後方にむかって1.5 mm径の吸収ピンを計3本挿入した.術後3週間肘関節90度屈曲位でシーネ固定を行い,その後自動運動を開始した.術後5カ月後の現在,骨癒合が得られ,疼痛なく可動域制限も認めていない.吸収ピンは,上腕骨小頭骨折のような関節内骨折における小骨片の固定には有用な内固定材料と考えられた.

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© 2011 西日本整形・災害外科学会
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