整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
わずかな転位の大結節骨折後に起こった肩峰下インピンジメント症候群に対して鏡視下手術を行った1例
水城 安尋玉井 幹人弓削 英彦志田 義輝花田 麻須大久我 尚之萩原 博嗣
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 60 巻 4 号 p. 654-657

詳細
抄録

【はじめに】上腕骨大結節骨折は転位のわずかな場合には保存療法にて良好な成績が得られる.しかし骨癒合後も疼痛やインピンジメント徴候を呈す症例もある.今回我々は転位のわずかな大結節骨折後にインピンジメント徴候が残存した症例に対し,鏡視下手術を施行し良好な成績を得たので報告する.【症例】67歳女性.H21年7月に転倒し左手をついて受傷した.受傷5日後に当科紹介初診した.転位のわずかな大結節骨折を認めたため保存療法を行った.MRIでは明らかな腱板断裂の所見は認めなかったが,その後も改善を認めなかった.症状の改善がなく受傷後6カ月で関節鏡検査を行ったところ,わずかな転位をした大結節部に腱板の微小な断裂を認めた.鏡視下大結節形成及び腱板の修復を行った.術後10カ月でインピンジメント徴候は消失しJOA scoreは術前65点から92点に改善した.【まとめ】転位のわずかな大結節骨折は,骨癒合後も症状が残存する場合があり,特に大結節の前方の段差を認めるものは注意深い経過観察を要する.

著者関連情報
© 2011 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top