整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
Posterior stabilized型人工膝関節置換術における軟部組織バランサーの信頼性に対するFluoroscopyを用いた検討
近藤 桂史長嶺 隆二陳 維嘉
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 60 巻 4 号 p. 718-721

詳細
抄録

人工膝関節置換術を施行した31膝に対しFluoroscopyを用いて関節裂隙角度を計測し,手術中にStryker社製のTensor/Balancerを用いて計測した関節裂隙角度との相関を検討した.手術中に計測した平均関節裂隙角度は,伸展位内反0.9±1.4°,屈曲90度で外反0.3±3.2°であり,伸展位と屈曲90度でのGapの差は2.3±1.8mmであった.手術後にFluoroscopyで計測した平均関節裂隙角度は,伸展位内反0.1±0.6°,屈曲90度で内反0.6±2.4°,また膝内外反動揺性に関しては,伸展位で1.6±1.3°,屈曲90度では3.9±3.3°であった.以上の結果から,手術中に計測したtensor/balancerの信頼性は高く,不安定性も認めていない事から臨床上においても問題ないと判断出来る.

著者関連情報
© 2011 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top