整形外科と災害外科
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超高齢者(90歳以上)の大腿骨近位部骨折に関する検討
橋本 哲古市 格村田 雅和森口 昇塚本 正紹田浦 智之島内 誠一郎
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2012 年 61 巻 1 号 p. 26-28

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抄録

社会の高齢化とともに大腿骨近位部骨折症例は増加しており,周術期合併症のリスクはあるがADLやQOLの再獲得には手術的加療が望まれる.そこで今回超高齢者(90歳以上)の大腿骨近位部骨折に関する有用性について検討を行った.対象は,2009年1月~2011年1月に来院した90歳以上の大腿骨近位部骨折45例46股(男性6例,女性39例,平均年齢94歳)で,術前後の合併症,歩行能力の変化等を調査した.44関節(96%)で観血的治療が行われた.平均手術待機時間は0.9日であった.入院時に重篤な合併症を7例(16%)に認め,術後10日以内の死亡例を3例(7%)経験し,その原因は術中大量出血1例,消化管出血1例,肺炎1例であった.しかし死亡原因と既往症に関連はなく,周術期に新たな合併症が併発していた.ADLの変化では,受傷前に歩行可能であった37例中19例(51%)が術後に再度歩行可能となった.

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© 2012 西日本整形・災害外科学会
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