2012 年 61 巻 3 号 p. 531-534
特発性側弯症に対しては種々の矯正法が報告されているが,フック,ロッド,サブラミナワイヤーおよび椎弓根スクリューを組み合わせたハイブリット法と主に椎弓根スクリューを多用するsegmental screw fixation法が代表とされる.両方法にはそれぞれ長所・短所があり,当科では症例毎に適応を考慮してきた.今回は同一術者による両術式の治療成績を比較検討した.症例は2007年7月から2011年8月に手術施行した36例(男性3例,女性33例).平均年齢は15.7歳.ハイブリット法が24例,segmental screw fixation法が12例であった.術後平均矯正率はそれぞれ61.9%と67.8%であった.術後矯正率ではsegmental screw fixation法が若干良好ではあったが,術後の脊柱バランスは両術式ともに良好で,満足する結果であった.