整形外科と災害外科
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軟部腫瘍の治療におけるVacuum-assisted closure(VAC)療法の有用性
有村 仁志岡 潔佐藤 広生薬師寺 俊剛水田 博志
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2013 年 62 巻 1 号 p. 160-163

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抄録

Vacuum-assisted closure(以下,VAC)療法は,褥創や糖尿病性潰瘍,外傷後の皮膚欠損などの治療に用いられており,有効な治療成績が報告されている.軟部腫瘍,特に悪性腫瘍では広範切除を行うため術後に広範に皮膚・軟部組織が欠損する症例を多く認める.当科では,軟部腫瘍術後の皮膚・軟部組織欠損に対して2011年よりVAC療法を用いており,良好な成績が得られたので報告する.症例は,平滑筋肉腫2例,滑膜肉腫1例,悪性線維性組織球腫1例,腱鞘巨細胞腫1例の計5例であった.VAC使用期間は平均で21日(14~33日)であった.VAC施行前に創部感染を来した症例を2例認めたが,いずれもVAC使用期間中に感染の鎮静化を認め,全例合併症なく創閉鎖が可能であった.低侵襲かつ簡便な手技にて創治癒が得られるVAC療法の有用性は,今後も増すものと考えられる.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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