整形外科と災害外科
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早期スポーツ復帰が可能であった上腕骨単発性骨嚢腫の2例
鈴木 浩介前原 博樹田中 一広上原 史成金谷 文則
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2013 年 62 巻 2 号 p. 336-338

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抄録

近年,単発性骨嚢腫(以下SBC)の手術にハイドロキシアパタイト製中空ピン(以下HAピン)が広く用いられつつある.この手術は低侵襲であり,ピン抜去の必要性がなく,再発率が低く良好な成績が報告されている.私たちは,早期スポーツ復帰が可能であった上腕骨SBCの2例を経験したので報告する.【症例1】17歳 女子 ウェイトリフティング部.ベンチプレスで60kgを挙げた際に右上腕部に疼痛を自覚し,右上腕骨骨嚢腫と診断され2カ月後手術施行した.術後3カ月で皮質骨菲薄化改善および骨硬化像を認め,軽重量よりウェイトリフティング開始,術後8カ月後の県大会で優勝を成し遂げた.【症例2】12歳 女児 柔道部.柔道で受け身をとった際に右上腕痛が出現した.右上腕骨骨嚢腫部の病的骨折を2回繰り返したため手術を施行した.術後2カ月で皮質骨菲薄化改善および骨硬化像を認め,術後4カ月後の県大会で3位に入賞した.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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