整形外科と災害外科
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13年後に再発した左中手骨骨肉腫の1例
山中 理菜前原 博樹田中 一広金谷 文則
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2013 年 62 巻 2 号 p. 354-357

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抄録

骨肉腫では術後長期の経過観察が必要である.また,術後病理診断の変更により治療方針の変更を要する事がある.今回,我々は術後の病理診断が軟骨肉腫より骨肉腫に変わり,13年後に局所再発した左中手骨骨肉腫の1例を報告する.(症例)54歳,男性.13年前,左第4中手骨骨軟骨肉腫grade 4の診断で腫瘍広範切除術及び腓骨移植術を施行した.術後病理で骨肉腫の診断に変更となったため,術後化学療法を追加した.再発転移を認めず術後7年でフォロー終了となった.術後13年に左手背の腫脹と疼痛を自覚し当科再診.切開生検術の結果,骨肉腫再発と診断された.術前化学療法を施行し腫瘍広範切除術及び再建術を施行した.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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