整形外科と災害外科
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鏡視下手術中に同定が困難であった棘上窩ガングリオンの2例
下河辺 久雄後藤 昌史光井 康博久米 慎一郎大川 孝浩樋口 富士男永田 見生
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2013 年 62 巻 2 号 p. 372-375

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抄録

肩甲骨棘上窩ガングリオンによる肩甲上神経麻痺に対し鏡視下手術を行い,術中同定が困難であった2例について報告する.【症例1】45歳,男性.2年前より誘因なく右肩痛出現,MRIにて棘上窩ガングリオンが確認されたため当院紹介となった.術中,関節鏡視・滑液包側鏡視では明らかなガングリオンの流出を同定出来なかったが,除圧は十分と考え手術を終了した.術後3ケ月のMRIにてガングリオンは消失,術後10ケ月の現在,疼痛もなく肩外旋筋力は改善している.【症例2】36歳,男性.1年前より右肩痛を認め,保存的加療行うも症状軽減せず当院紹介となった.術前MRIでは棘上窩ガングリオンが認められた.症例1同様,術中にガングリオンを同定出来なかったが,除圧は十分と判断し手術を終了した.術後3ケ月のMRIにてガングリオンは消失,術後4ケ月の現在,疼痛はなく,肩外旋筋力は改善している.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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