整形外科と災害外科
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Jiggling(貧乏ゆすり)を併用したキアリ骨盤骨切り術
広松 聖夫井上 明生木下 斎境野 昌範諌山 照刀奥野 徹子
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2013 年 62 巻 3 号 p. 436-445

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抄録

「はじめに」変形性股関節症の進行・末期例に対するキアリ骨盤骨切り術においては,術後に関節裂隙の開大が得られないことがある.我々はこのような症例に対してはJiggling(股関節を貧乏ゆすり様に小刻みに動かす運動)を指導している.今回この効果について検討した.「方法」対象は2000年より当院で手術した385股のうち術直後に関節裂隙の開大が見られないか,もしくは経過中に関節裂隙の狭小化が生じた症例92股であり,これらの症例に対し頻回のJigglingを指導した.その結果65股(70%)の症例でX線上関節裂隙の開大を認めた.「考察」関節軟骨修復再生の促進については古くはSalterのCPMの実験が有名であるが,Haradaらはラットの尾骨切断面に機械的摩擦刺激を加えることで硝子様軟骨が生じたことを報告している.変股症の治療成績向上のためには関節構造の改造だけでなく軟骨修復再生の促進という新しい視点も必要であると考える.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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