整形外科と災害外科
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環軸椎回旋位固定の患児はどのようにして診断されているのか?
井上 三四郎菊池 直士宮崎 幸政松田 匡弘吉本 憲生中川 亮阿久根 広宣
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2013 年 62 巻 4 号 p. 710-712

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抄録

【目的】環軸椎回旋位固定の患者が診断に至るまでの過程を検討すること.【対象と方法】対象は23例であった.年齢は,平均5.8(1~12)歳,男子12児女子11児であった.全例保存的に治療した.以上について,診断に至るまでの過程を検討した.【結果】初診した診療科は,整形外科10例,小児科11例,救急科1例,耳鼻科1例であった.初診時に正しく診断された症例は,8例のみであった.正しく診断されるまでに1人あたり平均1.9個,のべ45個の診療科を受診していた.整形外科24例,小児科17例,救急1例,耳鼻科1例,脳外科1例,内科1例であった.【結語】AARFの初療医での診断率は35%であった.AARFは整形外科疾患であるが,整形外科を受診する症例は初診で43%,全体でも53%に留まった.整形外科から他科へのAARFの啓蒙が重要である.

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© 2013 西日本整形・災害外科学会
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