2013 年 62 巻 4 号 p. 719-722
【目的】Cortical bone trajectory(CBT)の利点として,引き抜き強度の増加と,皮切や皮下組織の剥離を少なくできる点が上げられる.今回,その短期成績を報告する.【対象,方法】2011年12月から,2012年5月までにCBTを用いた,PLIFを行い,3ケ月以上経過観察を行った20症例(男性8例,女性12例:平均年齢68.3歳)である.術前術後の評価はJOABPEQを用いて行った.術後3ケ月の時点で,CTで骨癒合とスクリューの位置の確認を行った.【結果】全例で症状の改善を認めた.80本のスクリューの中,1本が椎間孔内に突出していた.1本のスクリューでlooseningを認めた.18例で骨癒合を認めた.【結語】CBTを用いたPLIFは,筋肉の剥離を少なく,スクリューのルーズニングが少ない.JOAPBEQによる評価でも良好な改善が見られ,骨癒合率も良い有用な手術法である.