整形外科と災害外科
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急性石灰沈着性頚長筋炎の2例
齊田 義和藤原 将巳宮岡 健久保 祐介秋山 徹
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2014 年 63 巻 3 号 p. 498-500

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抄録

【はじめに】急性石灰沈着性頚長筋炎はハイドロキシアパタイトの頚長筋への沈着と,それらが吸収される過程で炎症が惹起されるために生じる疾患である.2例を経験したので報告する.【症例1】46歳女性.数日前より上気道炎の既往あり,前日より頚部痛出現.嚥下時,歩行時激痛あり当科受診.受診当日にX線,採血,造影CT施行し診断.ソフトカラーおよびNSAIDs内服開始.治療開始後8日目には症状かなり軽減.14日目には疼痛消失していた.【症例2】34歳女性.前日より誘因なく頚部痛出現.症状かなり強く当科受診.X線,診察上,明らかな異常認めずカロナールにて経過観察.頚部痛強いため2日後,近医耳鼻科受診.異常なしとのことでその翌日当科再診.採血,造影CT施行し診断.ロキソニンへ変更し経過観察.ロキソニン開始後14日目には疼痛かなり軽減した.

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© 2014 西日本整形・災害外科学会
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