整形外科と災害外科
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大腿骨転子部骨折術後の免荷の必要性に関する検討
伊東 孝浩山下 彰久原田 岳渡邊 哲也上森 知彦富永 冬樹岡 和一朗白澤 建藏
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2014 年 63 巻 4 号 p. 806-808

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抄録

【はじめに】大腿骨転子部骨折において術後整復位が側面像で髄内型を呈する場合は術後スライディング量が多いことが報告されている.最近当科では術後側面像で髄内型は免荷期間を設けておりその必要性を検討する.【対象】2012年1月から2013年7月までで術後髄内型となった症例で免荷なし9例(男3,女6,平均年齢85歳),免荷あり9例(男2,女7,平均年齢89歳)を対象とし,術直後と術後2週間でのスライディング量を比較検討した.【結果】平均スライディングは免荷なし群:4.11mm,免荷あり群:1.71mmで両群間に有意差を認めた.【考察】大腿骨転子部骨折において術後整復位が側面像で髄内型を呈する場合は免荷によりスライディングが有意に減少しており,その有用性が示唆された.

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© 2014 西日本整形・災害外科学会
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