整形外科と災害外科
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稀なLisfranc関節脱臼を伴わない第1楔状骨単独骨折の1例
横田 秀峰西岡 宏晃中村 英一鬼木 泰成岡元 信和唐杉 樹水田 博志
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2015 年 64 巻 2 号 p. 218-222

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抄録

稀なLisfranc関節脱臼を伴わない第1楔状骨単独骨折の1例を経験したので報告する.症例:19歳男性.中型バイク走行中,ブレーキ操作時にスリップして転倒した際に左足を地面とバイクの間に挟まれ受傷した.初診時理学所見で左中足部内側に腫脹と圧痛を認めたが,足背部の斑状出血等の明らかな皮膚障害はみられなかった.X線およびCT画像では第1楔状骨遠位関節面底側1/2に陥没骨折を認めた.手術はキルシュナー鋼線による観血的整復と骨欠損部にβ-リン酸三カルシウム製人工骨補填材を充填した.術後6ヵ月時の画像検査では関節面の形態は整復位が保たれており,術後1年時のJSSF scoreは90点と良好であった.Lisfranc関節脱臼を伴わない第1楔状骨単独骨折は,直達および介達外力により生じるとされているが,足部の皮膚障害がないことや骨折型より,自験例では介達外力によるものと考えられた.このような介達外力による単独骨折の報告は,渉猟し得た限り3例のみであった.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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