整形外科と災害外科
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骨幹部に粉砕を伴う脛骨近位端骨折の治療経験
崎村 幸一郎中原 信一太田 真悟衛藤 正雄
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2015 年 64 巻 2 号 p. 258-260

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抄録

同側の骨幹部に粉砕を伴う脛骨近位端骨折(開放骨折)の2例を経験したので報告する.症例1は65歳男性.作業中に重量物が下腿に落下して受傷した.脛骨近位端骨折に脛骨骨幹部開放骨折(Gustilo type 3A)と腓骨骨幹部/遠位部骨折を合併しており,緊急でデブリードマンと創外固定が施行された.受傷後14日にMIPO法で内固定を行った.症例2は28歳男性.3輪バイク走行中に対向車と正面衝突して受傷した.大腿骨顆部・脛骨顆部開放骨折(Gustilo type 3A)に対して緊急でデブリードマンと創外固定,スクリューを用いた限局的内固定を行い,受傷後15日にMIPO法で内固定を行った.いずれも高エネルギー外傷で重度の軟部組織損傷を合併していたが,初回手術で膝関節を架橋した創外固定を行い,二期的にMIPO法を行うことで重篤な合併症を起こすことなく良好な機能回復が得られた.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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