整形外科と災害外科
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肘頭骨折に対するPeri-LOC Ti Olecranon Locking Plate®の使用経験
樋口 貴之松尾 裕次郎當麻 俊彦長谷川 潔山中 清孝
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2015 年 64 巻 3 号 p. 545-548

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抄録

【目的】当院で加療した肘頭骨折に対してPeri-LOC Ti Olecranon Locking Plate®(以下Peri-LOC)を使用し,手術成績について検討した.【対象と方法】対象は,2011年5月~2014年5月の間にPeri-LOCを用いて手術を施行した34例のうち,骨癒合まで追跡可能であった27例である.平均年齢は68歳,平均観察期間は8カ月である.骨折型は,Mayo分類でType1A 8例,1B 2例,2A 9例,2B 7例,3B 1例である.評価は,最終観察時の可動域,JOA score,術後の合併症,骨癒合,関節面について調査した.【結果】最終観察時の平均可動域は,伸展-12度,屈曲133度であった.JOA scoreは,平均88点であった.合併症は,1例に感染,2例に転位を認めた.骨癒合は,全例で認め平均3.3カ月であった.関節面は,2例を除き全例で保持できた.【結論】Peri-LOCは,2つのスパイクを上腕三頭筋腱に食い込ませる事が出来,近位から2.7mmスクリューによる軟骨下支持が得られるため陥没骨折に有用であると思われた.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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