整形外科と災害外科
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踵骨嘴状骨折の一例
田行 活視竹内 一哉佐藤 元紀
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キーワード: 嘴状骨折, 踵骨, 骨萎縮
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2015 年 64 巻 4 号 p. 703-704

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抄録

〈はじめに〉踵骨骨折は比較的よくみられる骨折であるが,骨折の形態は多種多様である.今回,踵骨嘴上骨折で治療成績が良好であった症例を経験することができたため報告する.〈症例・治療経過〉71歳女性.H25年12月,横断歩道横断中に左折してきた普通自動車に驚き転倒,受傷.全身検索の結果.左踵骨嘴上骨折,左腓骨遠位端骨折を認めた.治療は踵骨上方のアキレス腱付着部の骨片のボリュームが比較的大きく,変位も大きくないことからCCSとAI-wireringによる内固定とした.術後4週間免荷とし適時追加荷重とした.術後ROMは翌日から開始とした.術後6週間で立位時の完全荷重が可能となり,10週で疼痛は完全消失し片杖歩行可能となった.可動域は足間接背屈15°,底屈40度まで回復したが,腓骨神経領域の痺れが残る結果となった.骨癒合を認めたため,H26年6月に抜釘を行い,現在もスキントラブル等の術後合併症も認めなかった.〈考察〉治療後に多く見られる後遺症のうち,疼痛に関しては良好な経過をたどったが,諸家の報告どおり骨萎縮は著明であった.本症例は機能予後的には比較的良好な成績であったが,本症例の問題点を文献的考察を加えて報告する.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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