整形外科と災害外科
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小児肩鎖関節脱臼2症例の治療経験
草野 雄貴菊川 憲志高田 興志森田 誠橋本 憲蔵
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キーワード: 肩鎖関節, 小児, 偽脱臼, MRI
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2015 年 64 巻 4 号 p. 755-758

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抄録

小児肩鎖関節脱臼2例を経験したので報告する.症例1,13歳男性.柔道の試合中に左肩を受傷,近医で保存的治療を施行し,受傷から1ヶ月後当科紹介となった.単純X線で左肩鎖関節脱臼,鎖骨遠位端に骨陰影,MRIで鎖骨遠位端が骨膜から剥離し,後方への転位が認められた.保存的治療を行い,鎖骨遠位端の隆起が残存,単純X線でも鎖骨遠位端の肥大が認められた.症例2,12歳男性.サッカーの試合で転倒し右肩を受傷.単純X線及びCTにて右肩鎖関節脱臼,MRIでは鎖骨遠位端は骨膜を残し後上方への転位が認められた.転位が大きいことから手術適応と判断し,観血的整復し烏口鎖骨靱帯と縫合固定,経皮的K-wire固定を行い良好な経過が得られた.小児肩鎖関節脱臼は成人の脱臼とは異なり,肩鎖靭帯と烏口鎖骨靭帯が損傷されずに鎖骨遠位端が骨膜から脱出して脱臼する.成人とは病態が違うことを認識して治療を行うべきであり,その鑑別にはMRIが有用であることが示された.

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© 2015 西日本整形・災害外科学会
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