整形外科と災害外科
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大腿骨転子部骨折における髄腔幅とnailの遠位径との差の検討
松木 佑太村上 智俊越智 康博國司 善彦木戸 健司
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2016 年 65 巻 1 号 p. 106-109

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抄録

大腿骨転子部骨折に対するshort femoral nailによる骨接合術での髄腔幅とnailの遠位径の差(mismatch),nailの内反移動,及び術後成績の検討を行った.当院で大腿骨転子部骨折に対して骨接合術を施行した51例(男12例,女39例)を対象とした.検討項目は単純X線前後像におけるmismatch,術直後の単純X線とその後の変化,lag screwのsliding量,nailの内反とした.mismatchが2mmより大きい症例をM群,2mm以下の症例をm群とすると術直後,最終観察時共にM群の方が内方型,髄内型が有意に多かった.また整復位の変化,nailの内反もM群に有意に多かった.今回のmissmatchの検討より,髄腔が広い症例に径の小さいnailを使用することで,nailの内反を引き起こし整復位の損失やその後のcut outのリスクに繋がることが示唆された.

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© 2016 西日本整形・災害外科学会
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