2016 年 65 巻 2 号 p. 220-222
本研究では骨吸収抑制剤を用いて骨粗鬆症の治療を行った患者における骨吸収マーカーの変化と骨密度の変化の相関について調査した.デノスマブまたはビスホスホネートを使用し骨粗鬆症の治療した患者において,調査開始時および6ヶ月後にTRACP-5b,骨密度の測定および胸腰椎単純X線を撮影した.デノスマブ群ではTRACP-5bは低下,骨密度は増加を認めた.一方ビスホスホネート群ではTRACP-5bの低下は認めず,骨密度の増加も認めなかった.両群ともに新規椎体骨折は認めなかった.調査開始より6ヶ月間でのTRACP-5bの低下は骨密度の増加に関連がある可能性が示唆された.