整形外科と災害外科
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Direct anterior approachによるTHA術後脱臼例の検討
今釜 崇徳重 厚典関 万成目 昭仁田口 敏彦
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2016 年 65 巻 4 号 p. 711-714

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抄録

【目的】当院で行ったDirect anterior approach(DAA)による人工股関節全置換術(THA)の術後脱臼例を検討し,その要因と対策を検討した.【対象】2011年よりDAAで初回THAを行い,術後1年以上経過観察した98例103関節を対象とした.【結果】脱臼例は2例2股で,いずれも術後3ヵ月以内の前方脱臼であった.2例とも立位で後ろを振り向く動作の際に股関節伸展外旋位となり脱臼した.1例は立位でのcup anteversion,combined anteversionがやや強く,さらに術後ステムのsinkingを認めた例であった.2例とも脚延長量は少なめであった.【考察】脱臼例は軟部組織の緊張がやや緩かったことと,立位でのcombined anteversionが強かったことが主因と考えられた.DAAの場合,伸展時の軟部組織の緊張を保ちインプラントの設置角は前捻を抑えるように調整することが重要と考える.

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© 2016 西日本整形・災害外科学会
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