整形外科と災害外科
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上腕骨骨幹部骨折に対する前方アプローチによるMIPO法での治療成績
水光 正裕宮本 俊之福島 達也田口 憲士竹内 潤米倉 暁彦富田 雅人尾﨑 誠
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2016 年 65 巻 4 号 p. 744-747

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抄録

【はじめに】今回我々は上腕骨骨幹部骨折に対して,前方アプローチによるMIPO法で手術を行った10例の成績を検討した.【対象】男性8例,女性2例,平均年齢63歳(27~83歳),平均経過観察期間は10.2ヵ月(3~20ヵ月)であった.AO分類では12-A1:5例,A3:2例,B1:1例,B2:1例,C1:1例であった.評価項目として単純X線での骨癒合の有無,術後合併症の有無,最終観察時の臨床評価をUCLA Shoulder rating scale(>27 Good/Excellent)を用いて検討した.【結果】全例骨癒合を認め,前方Platingに伴う神経麻痺等の合併症は認めなかった.UCLA Shoulder rating scaleは平均30.6点(22~35)と良好であった.【考察】前方アプローチによるMIPO法では,神経血管損傷のリスクが減り,術後の肩関節障害も軽減し,良好な治療成績を得ることができた.

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© 2016 西日本整形・災害外科学会
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