整形外科と災害外科
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骨接合の術後感染に対しインプラントを温存し得た症例
上田 幸輝佐々木 大田中 宏毅溝口 孝伊東 孝浩内村 大輝水城 安尋萩原 博嗣
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2017 年 66 巻 1 号 p. 13-15

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抄録

症例は43才女性.バイク事故による右脛骨プラトー骨折で創外固定と2回のプレート固定術を施行後,創より浸出液がつづき,培養でMRSEが検出されインプラント周囲感染と診断したが,インプラントが抜去できなかったため,術後2週よりリネゾリド,ミノマイシン,リファンピシンで治療開始した.開始後7日でCRP陰転化,16日で排液がなくなりその後再増悪を認めていない.骨接合術後に感染を生じた際はbiofilmの存在を考慮して,骨髄移行性とバイオフィルム透過性に優れた抗生剤を使用するべきである.

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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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