整形外科と災害外科
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Cortical buttonとinterference screwにて固定した遠位上腕二頭筋腱断裂の1例
佐保 明大茂 壽久新城 安原國武 真史長島 加代子濱田 賢治大友 一清水 建詞田原 尚直
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2017 年 66 巻 1 号 p. 137-139

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抄録

【はじめに】遠位上腕二頭筋腱断裂の1例を経験したので報告する.【症例】76歳,女性ラーメン店経営.約5Kgの鍋を持ち上げた際に左肘に激痛が走った.その後,経過観察していたが疼痛が持続するため約2か月後に当院紹介受診となった.当院初診時は肘関節掌側の腫瘤を認め,肘関節可動時と重量物を持つ際に肘前面の痛みを強く自覚していた.可動域制限は認めず,MMTは肘屈曲,前腕回外4と低下していた.MRIで左遠位上腕二頭筋腱断裂を認めたため肘関節前外側進入で手術を行った.上腕二頭筋腱は遠位断端で完全断裂しており,cortical buttonとinterference screwを用いて強固に固定した.術後は早期より可動域訓練を行い,経過は良好であった.【結語】遠位上腕二頭筋腱断裂の症例に対してcortical buttonとinterference screwを用いた固定は有用であった.

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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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