整形外科と災害外科
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当院におけるFibrin Clotを用いた関節鏡視下半月縫合術の治療経験
戸田 雅田島 卓也山口 奈美帖佐 悦男
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2017 年 66 巻 2 号 p. 254-257

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抄録

【はじめに】変性を伴う半月の水平断裂は切除術の適応であったが,近年Fibrin Clot(以下FC)を用いた関節鏡視下半月縫合術が提唱され,諸家により良好な臨床成績が報告されている.今回われわれはFCを用いて半月縫合術を施行した症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.【方法】対象は2014年4月から2015年9月に当院でFCを用いて半月縫合術を施行した11例11膝で,男性8例,女性3例,手術時年齢は平均28.1歳(17-47歳),平均経過観察期間は40週(14-72週)であった.臨床成績として術前後のLysholm score,JOA scoreを評価し,統計学処理はpaired t-検定を用いた.【結果】Lysholm scoreは術前平均58.5点から術後平均93.5点へ,JOA scoreは術前平均47.2点から術後平均83.1点へと各々有意に改善した.11例中再断裂は2例であった(転倒し強制荷重,ラグビー試合中の再受傷).術後感染等の合併症は認めなかった.【結語】FCを用いた関節鏡視下半月縫合術は半月変性断裂に対する治療の選択肢の一つとなると考えられた.

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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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