整形外科と災害外科
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整骨院・接骨院を受診した腰部脊柱管狭窄(症)疑い患者の特徴
森本 忠嗣前田 和政松浦 恵里子園畑 素樹馬渡 正明
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2017 年 66 巻 4 号 p. 731-734

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抄録
【目的】整骨院・接骨院を受診した腰部脊柱管狭窄症疑い(LSS)患者の特徴を明らかにすること.【対象と方法】佐賀県の整骨院22施設で腰下肢痛を主訴に受診した患者を対象にアンケート調査を行った.LSS診断サポートツール,腰痛・下肢痛の程度(NRS),整形外科の受診率と平均の治療満足度を調査した.【結果】60歳以上のLSS疑い頻度は43%で,LSS疑いあり群は下肢痛が強く,QOLが低下していた(P<0.01).LSS疑いあり群の整形外科受診歴46%,治療満足度45点,整形外科治療の不満として,痛みが改善しない,薬のみ,説明不足などを認めた.【考察】腰下肢痛で整骨院・接骨院を受診しているLSS疑い患者は少なくはなかった.LSS疑い例の整形外科の治療満足度は45点であり,薬物以外の鎮痛以外に,訴えの傾聴,病状や悪化を防ぐ説明などが整形外科医に求められていた.
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© 2017 西日本整形・災害外科学会
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