整形外科と災害外科
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横皮切掌側ロッキングプレート固定による橈骨遠位端骨折の治療経験
中島 三郎
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2018 年 67 巻 2 号 p. 367-370

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抄録

橈骨遠位端骨折に対して,整容的アプローチとして2ヵ所の横皮切による掌側ロッキングプレート固定を行った.症例は15例.男1例,女14例,右7例,左8例,手術時年齢は56~82歳(平均70.1歳),受傷から手術までの期間は平均1.4日.骨折型は全例背側転位で,AO/OTA分類ではA2:1例,A3:4例,C1:1例,C2:6例,C3:3例であった.内固定には全例HEARTY PLATE®を使用した.観察期間は4~54ヵ月(平均20.8ヵ月)であった.最終観察時のX線像の平均値は,RI:24.1°,VT:11.5°,UV:0.5 mmと良好なalignmentが得られた.術後に正中神経領域のしびれを2例に生じたが,術後4ヵ月までに完全に回復した.手術創瘢痕に肥厚性瘢痕を生じたものはなく,患者の満足度は高かった.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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