整形外科と災害外科
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極めて希な距骨骨折を起こした1例
西田 功太白濱 正博岡崎 真悟杉浦 由佳松浦 充洋吉田 史郎仲摩 憲次郎志波 直人
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2018 年 67 巻 4 号 p. 771-773

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抄録

【はじめに】今回極めて希な距骨骨折(Sneppen分類C型)の1例を経験したので報告する.【症例】30歳,男性.バイク走行中に軽自動車と衝突し受傷した.単純X線,CTで左距骨骨折・左第5中足骨骨折・右大腿骨顆上骨折・左橈尺骨遠位端骨折を認めた.受傷18日目に左距骨骨折に対し前方アプローチでアキュトラック4/5スクリュー®を用い骨接合術を施行した.術後よりPTB装具装着とし,術後6週間より1/3荷重,術後8週間より全荷重とした.術後6か月,独歩可能で距骨骨壊死は認めなかった.【考察】距骨骨折は,全骨折症例の約1%と希な骨折であり,Sneppenは距骨の体部骨折を6型に分類した.本症例は距骨体部矢状断骨折にあたるC型であり,渉猟し得る限りSneppen C型単独例は本邦では報告例はなかった.【まとめ】極めて希な距骨骨折に対して観血的治療で良好な成績を得た.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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