整形外科と災害外科
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両足根骨癒合症に対して両側同時癒合部切除術を施行した一例
白井 隆之吉村 一朗金澤 和貴萩尾 友宣杉野 裕記山本 卓明
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2018 年 67 巻 4 号 p. 774-776

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抄録

【症例】12歳,男性.外傷なく両足関節に疼痛が出現した.某医で両距踵関節癒合症と診断され,保存加療されるも改善なく当院受診した.両足関節内果後方に骨性の膨隆を認め,後足部の内外反で同部位に疼痛が誘発された.後足部の可動域は両側制限を認めた.CTで両側距踵間内側に骨不整像と嚢胞形成を認めた.両足根骨癒合症の診断に対し両側癒合部切除術を施行した.術後1週間より荷重を開始し,術後6週後からサッカーの練習に復帰した.JSSF(The Japanese Society for Surgery of the Foot)scoreは両側とも87点から100点まで改善した.【考察】両側足根骨癒合症の両側同時癒合部切除術は片足ずつ行う手術と比較して,治療期間の短縮が可能となり,特に早期のスポーツ復帰が必要な症例においては有用と思われる.

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© 2018 西日本整形・災害外科学会
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