整形外科と災害外科
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デュロキセチン初期投与量での副作用に対するマネージメントは服薬継続率と鎮痛効果を上げるために重要である
片江 祐二
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2019 年 68 巻 2 号 p. 314-315

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抄録

【目的】NSAIDsで鎮痛効果不十分な慢性疼痛患者にデュロキセチン初期投与量で中止になった副作用の内訳とその割合を調査した.【対象と方法】当院でデュロキセチンを新規投与した86例(男性14例,年齢42-93歳[中央値77歳])を対象とした.調査項目は1)疾患の内訳,2)デュロキセチンの維持用量とその有効率,3)全期間で投与中止になった副作用の内訳と副作用による中止率,4)デュロキセチン初期投与量で中止になった割合である.【結果】1)腰椎疾患が51%,変形性膝関節症が27%であった.2)維持用量は20 mg/日が最も多く,有効率は55.8%であった.3)全期間で投与中止になった副作用は,悪心,傾眠・ふらつきが最も多く,副作用による中止率は22.1%であった.4)副作用で中止になった中で,初期投与量での中止率は78.9%であった.【考察】デュロキセチン初期投与量での中止率が高かった.投与初期における副作用マネージメントが重要ある.

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© 2019 西日本整形・災害外科学会
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