整形外科と災害外科
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高位脛骨骨切り術における静脈血栓塞栓症の検討
家入 雄太平野 文崇川﨑 展藤谷 晃亮佐羽内 研池井 大輔亀川 修一大西 英生酒井 昭典
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2019 年 68 巻 2 号 p. 320-322

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抄録

高位脛骨骨切り術後における静脈血栓塞栓症(以下VTE)の発生について,血栓予防薬なし群とあり群の群間比較を行い,予防薬の有無でVTE発生率に差があるか,VTEの有無でD-dimer値に差があるか,有用なカットオフ値が設けられるか検討を行った.VTE発生率は予防薬なし群で48%,予防薬あり群で15%であった.予防薬なし群において,平均D-dimer値はVTEなし群で4.9,VTEあり群で7.9と有意差を認めた.ROC曲線を用いて下肢超音波検査を用いたVTEスクリーニングを行うべきD-dimerのカットオフ値を検討したところ,6.3μg/mLをカットオフ値とすると感度57%,特異度90%であった.

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© 2019 西日本整形・災害外科学会
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