2019 年 68 巻 4 号 p. 716-718
当院における陳旧性アキレス腱断裂に対する腓腹筋筋膜弁を用いた再建術の治療成績を検討した.症例は7例7肢(男性4肢,女性3肢),平均年齢は59歳であった.陳旧性アキレス腱断裂7肢であった.術後平均経過観察期間18ヵ月であった.手術はアキレス腱変性部を切除後,core縫合し,アキレス腱中枢部より幅1.5 cmの有茎腓腹筋筋膜弁にて再建した.JSSF scaleは術前平均56点が術後最終調査時平均94点と改善していた.合併症としては,創傷治癒遅延2肢に認めた.腓腹筋筋膜弁を利用したアキレス腱再建術は概ね良好な治療成績であった.