整形外科と災害外科
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関節リウマチ足関節障害に対する外側進入型人工足関節置換術の短期治療成績
鈴木 真由佳原 正光戸次 大史櫻庭 康司津嶋 秀俊藤原 稔史中島 康晴福士 純一
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2024 年 73 巻 1 号 p. 170-173

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抄録

2020年の関節リウマチ診療ガイドラインでは,人工足関節全置換術(total ankle arthroplasty,TAA)は足関節固定と同等レベルの推奨とされているが,実臨床においては足関節固定術が第一選択とされることが多い.当院ではRA足関節障害に対し外側侵入型TAA(TM ankle)を用いた治療を行なっており,今回この使用経験について報告する.2019~2022年に関連施設でTAAを行ったRA患者6例6足を対象に,足関節可動域,術後合併症,JSSFスコアについて検討した.術後最終経過観察時のJSSFは術前より有意に改善していた.可動域の合計は平均29.2°であった.合併症は2名で外果プレートに感染を生じたが,人工関節そのものに感染は至らず,またインプラントのゆるみは発生していない.RA足関節障害に対し外側進入型TAAを施行し,短期ではあるが良好な成績を得ており,今後足関節固定術に変わる手術法として期待できると考える.

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© 2024 西日本整形・災害外科学会
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