整形外科と災害外科
Online ISSN : 1349-4333
Print ISSN : 0037-1033
ISSN-L : 0037-1033
当院における非定型大腿骨骨折16例の検討
江﨑 克広原田 知河野 紘一郎馬場 省次末田 麗真萩尾 聡北村 健二野見山 恭平馬渡 太郎
著者情報
ジャーナル フリー

2026 年 75 巻 2 号 p. 229-232

詳細
抄録

【背景】非定型大腿骨骨折(AFF)は,骨吸収抑制薬の長期使用や下肢の形態異常など,複数の要因が関与する難治性骨折である.【目的】当院でのAFF症例をもとに,治療戦略と術後経過を検討する.【方法】2020~2024年に手術加療を行ったAFF 16例(18骨折)を対象に,患者背景,治療法,骨癒合期間などを後方視的に解析した.【結果】平均年齢73.9歳,全例女性.骨吸収抑制薬の使用歴を有する症例は87.5%で,平均使用期間は9.0年.骨折型は薬剤関連型,弯曲型,混合型に分類された.不全骨折では平均骨癒合期間4.7ヶ月,完全骨折では11.6ヶ月で,全例で骨癒合を獲得し,偽関節は認めなかった.【考察】不全骨折には早期の治療介入,完全骨折には適切な整復と強固な固定,さらに術後早期の荷重開始および適切な骨粗鬆症治療薬の選択を含む多面的な戦略が良好な成績に寄与したと考えられる.【結論】AFFに対する戦略的治療介入の重要性が示唆された.

著者関連情報
© 2026 西日本整形・災害外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top