整形外科と災害外科
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骨肉腫の患肢温存治療に用いた Alumina ceramic 人工骨関節の検討 -3剖検例のX線学的, 組織学的観察-
山口 和博平野 徹神代 敏之岩崎 勝郎
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1993 年 42 巻 2 号 p. 621-626

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抄録

骨肉腫広範切除後の再建に用いた alumina ceramic 製の人工膝関節対しての硬組織の生体反応を3例の病理解剖例を用いてX線学的, 組織学的に検討した.
X線学的には, 主に prosthesis 周辺の clear zone と sclerotic change が観察された. clear zone の厚さは1-2mmでその周辺には様々な厚さの sclerotic change が見られた. 組織学的には, 骨と prosthesis の interface に線維組織と軟骨化生とが見られた. 骨と prosthesis との直接の接触は見られなかった. また炎症所見や肉芽形成は観察されなかった. 両者を比較してみると, X線上の clear zone は組織学的には比較的厚い線維組織と軟骨化生であった. 以上, alumina ceramic prosthesis は人体内でも“bioinnert”であったが,“bioactive”material の様には骨との直接の結合は得られなかった事がわかった.

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© 西日本整形・災害外科学会
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