血管肉腫全身転移の1例

上村 顕也; 高橋 達; 山本 幹; 山際 訓; 本間 照; 野本 実; 江部 佑輔; 青柳 豊

doi:10.11405/nisshoshi.101.183

症例報告

血管肉腫全身転移の1例

上村顕也, 高橋達, 山本幹, 山際訓, 本間照, 野本実, 江部佑輔, 青柳豊

著者情報

キーワード: 消化管血管肉腫, 遺伝子組み換え型インターロイキン2, 全身転移

ジャーナルフリー

2004 年 101 巻 2 号 p. 183-187

DOI https://doi.org/10.11405/nisshoshi.101.183

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抄録

症例は64歳男性. 上顎腫脹の精査中, 持続するタール便と貧血を認め, 検索の結果左慢性膿胸腔内の血管肉腫が上下部消化管, 上顎, 気管支, 肺, 骨, 脳, リンパ節へ転移したものと診断した. 消化管血管肉腫は転移性, 原発性とも非常にまれであり, また本症例は診断時すでに消化管, 気管支の腫瘍より出血を生じ貧血が進行し全身状態不良であったため, 十分な治療が出来なかった. 以上, 今後の同症の早期診断, 治療を考える上で示唆に富む症例であり, ここに報告する.

責任著者(Corresponding author)

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