日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
腸壁の著明な石灰化を認めた大腸アミロイドーシスの1例
山根 建樹小井戸 薫雄中村 眞齋藤 敦佐藤 泰弘新谷 稔鬼沢 信明藤瀬 清隆大村 光浩小林 正之戸田 剛太郎
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2004 年 101 巻 3 号 p. 274-280

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抄録

症例は54歳, 女性. 血便, 下腹部痛のため当科を受診し, 諸検査からAL, λ型の原発性大腸アミロイドーシスと診断された. メルファラン・プレドニゾロン療法を施行し症状および内視鏡所見の改善がみられたが, 経過中左側結腸壁の著明な石灰化が認められ, 腸壁に沈着したアミロイド蛋白が変性し石灰化をきたしたものと考えられた. 検索し得た限りで同様の消化管アミロイドーシス症例はみられず, 極めてまれな1例と思われる.

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© 2004 (一財) 日本消化器病学会
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