日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
小腸内視鏡下の生検後出血に止血補助法を用いた8症例の検討
渡辺 一宏今瀬 教人田中 昭文徳永 健吾菅野 朝石田 均高橋 信一
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キーワード: 小腸内視鏡, 止血補助法
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2005 年 102 巻 1 号 p. 37-41

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抄録

小腸生検後出血に対する止血薬剤散布法の有用性を検討した.小腸生検なし(A群)と生検のみ(B群),生検後にアルギン酸ナトリウム製剤(C群)を散布,トロンビン液(D群)を散布した群のHb値を検査前後で検討した.生検のみのB群のHb値の前後差は-0.5±0.2 g/dlと有意のHb値の低下を認めたが,C群0.5±0.3 g/dl(p<0.01 vs. B群),D群0.0±0.4 g/dlであり,アルギン酸ナトリウムは小腸生検後出血の予防において有効である可能性が示唆された.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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