2005 年 102 巻 1 号 p. 37-41
小腸生検後出血に対する止血薬剤散布法の有用性を検討した.小腸生検なし(A群)と生検のみ(B群),生検後にアルギン酸ナトリウム製剤(C群)を散布,トロンビン液(D群)を散布した群のHb値を検査前後で検討した.生検のみのB群のHb値の前後差は-0.5±0.2 g/dlと有意のHb値の低下を認めたが,C群0.5±0.3 g/dl(p<0.01 vs. B群),D群0.0±0.4 g/dlであり,アルギン酸ナトリウムは小腸生検後出血の予防において有効である可能性が示唆された.