2005 年 102 巻 10 号 p. 1281-1285
症例は84歳女性.成人スチル病の診断でステロイド治療中に大量下血を生じ,2003年6月4日,当科緊急入院となった.直腸に巨大潰瘍あり,生検組織像にて虚血性変化と薬剤性粘膜障害の所見を認めた.さらにCMVantigenemia陽性のためgancyclovir併用し,中心静脈栄養療法を継続した.経過中antigenemia再上昇にともない下血が再燃した.gancyclovir継続後は下血なく,2004年3月16日,成人スチル病のため死亡した.