日本消化器病学会雑誌
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Print ISSN : 0446-6586
症例報告
EHLが有効であった十二指腸球部胆石嵌頓(Bouveret's syndrome)の1例
横山 卓剛葦沢 龍人日比 康太岡田 了祐鈴木 芳明高木 眞人篠原 靖杉本 勝俊青木 達哉
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2005 年 102 巻 10 号 p. 1293-1298

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抄録

症例は48歳,男性.主訴は嘔吐.CT・UGI・GIFにより十二指腸球部に直径3 cmの嵌頓結石を確認し,2回のEHLにより結石を破砕しイレウスを解除しえた.胆石イレウスのうち十二指腸球部に嵌頓し,胃の排出障害をきたした場合Bouveret's syndromeと呼ばれ,本邦では自験例を含め9例のみの報告であり極めてまれである.従来の8症例は全て開腹術が施行されており,EHLは負担も少なく全麻ハイリスク症例には有効な治療法といえる.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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