日本消化器病学会雑誌
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今月のテーマ:胃食道逆流症(GERD)の最新の診断と治療
胃食道逆流症の最新の診断
草野 元康河村 修下山 康之樋口 達也森 昌朋
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2005 年 102 巻 12 号 p. 1493-1502

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抄録

胃酸を中心とした胃内容物が食道内へ逆流することに起因するさまざまな病態および疾患群を現在gastroesophageal reflux disease(GERD):胃食道逆流症と呼ぶ.内視鏡的に明らかな逆流性食道炎を診断するのはたやすいが,「胸やけ」症状のみの内視鏡陰性GERDや胸痛や咳嗽などの非定型的症状を訴える患者の診断には,巧みな問診から始まり詳細な内視鏡検査やpHモニタリング,食道内圧検査,また更にはインピーダンス法など包括的な診断が必要である.PPI testはproton pump inhibitor(PPI)を投与し症状の推移を観察する治療的診断法であり,臨床上も有用である.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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