日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
成長障害をきたした小児Crohn病の1例
森 隆太郎小金井 一隆嶋田 紘
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2005 年 102 巻 7 号 p. 924-928

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抄録

症例は14歳男性.12歳時から原因不明の腹痛と貧血のため鉄剤投与を受けていた.2003年12月心窩部痛が出現したため他院を受診したところ,低身長と体重増加不良を指摘され当院を紹介受診した.理学的所見として肛門周囲膿瘍と血液検査で炎症所見と低蛋白血症を認めた.小腸造影と大腸内視鏡検査所見による敷石像および縦走潰瘍の所見から小腸大腸型クローン病と診断した.入院時,身長138 cm(-3.7SD),体重27 kg(-2.3SD)でIOIBD score 5点だった.経腸栄養療法を4週間継続し低脂肪食を摂取しても症状の増悪がないため退院となった.現在経腸栄養療法とペンタサ内服,低脂肪食を併用し外来通院中で身長は140 cm,体重は34.2 kgとcatch up growthを認めた.小児で低身長,体重増加不良を認めた場合,クローン病も念頭において診断にあたり,早期に緩解へ導入し栄養状態を改善することが重要であると思われた.

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© 2005 (一財) 日本消化器病学会
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