2005 年 102 巻 8 号 p. 1030-1034
Random Amplified Polymorphic DNA(RAPD)法により,Helicobacter pylori菌株の遺伝子型を分類し,家族内感染について検討した.A家族では,母親および3人の子供が一致し,母子感染が示唆された.B夫婦では,妻が除菌後24カ月で再陽性となったが,夫と同一のRAPDパターンがみられ,夫婦間感染が示唆された.C夫婦では,妻が除菌後30カ月で再陽性となり,初診時と再発時の菌株のRAPDパターンは異なり,夫とも一致しなかった.