日本消化器病学会雑誌
Online ISSN : 1349-7693
Print ISSN : 0446-6586
症例報告
小腸gastrointestinal stromal tumor(GIST)およびその肝転移,骨転移の制御にラジオ波焼灼術などの集学的治療が有効であった1例
石川 晶久寺谷 卓馬小野 敏嗣落合 敏広柿木 信重岸本 洋輔鴨志田 敏郎平井 信二岡 裕爾下釜 達朗
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2006 年 103 巻 11 号 p. 1274-1279

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抄録

症例は58歳,男性.肝転移合併小腸GISTに対して小腸部分切除,肝S5部分切除術を施行.その後,肝転移の異所性再発を認め,手術を勧めたが,内科的治療を希望したため,ラジオ波焼灼術(RFA)を施行した.その後,肝転移の再発は認めなかったが,第5腰椎に転移を認め,imatinib mesylateの投与を開始した.投与開始後28カ月経過したが,肝再発,骨転移の増大を認めず,生存中である.GISTの肝転移,骨転移に対し手術,RFA, imatinib mesylateによる集学的治療は有効と考え報告した.

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© 2006 (一財) 日本消化器病学会
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