2006 年 103 巻 11 号 p. 1274-1279
症例は58歳,男性.肝転移合併小腸GISTに対して小腸部分切除,肝S5部分切除術を施行.その後,肝転移の異所性再発を認め,手術を勧めたが,内科的治療を希望したため,ラジオ波焼灼術(RFA)を施行した.その後,肝転移の再発は認めなかったが,第5腰椎に転移を認め,imatinib mesylateの投与を開始した.投与開始後28カ月経過したが,肝再発,骨転移の増大を認めず,生存中である.GISTの肝転移,骨転移に対し手術,RFA, imatinib mesylateによる集学的治療は有効と考え報告した.